はじめてのチーム開発、たアケイクさんと「REC」を制作しました

unity1週間ゲームジャムの第12回に参加しました。(7/1~7/14)
自分は今回で6回目の参加! 投稿された皆さんお疲れ様です。

現時点で355本のゲームが投稿されてるようです! 私も今のところ30本近く遊ばせてもらってます。
個人的に好きだったのは、ATOMIC BOMB。誘爆をねらってハイスコアを目指すシンプルなゲームですが、一瞬の迷いが即死につながるので判断力が求められます。ステージに配置されたバッテリーと階段が非常に絶妙な位置に仕掛けられてて、つい何度もプレイしてしまいました。

今回参加するにあたって、初めてチーム開発で挑みました。あの テンピーポーテンカラー (超おすすめスマホゲーム)でお馴染みの たアケイク さんが声をかけてくれて、タッグで参加することに! 大きなインパクトを与えるゲーム性とそれを実現する開発能力は、unity1weekで見かけるたびにいつもすごいなぁと思っていました。一緒に制作ができるということで期待半分、プレッシャー半分です。

今回のお題は「あつめる」でした。



ステージを記録してあつめる 「REC」

作ったゲームがこちら↓

REC (unityroomへ)

ステージを[レコード/記録]して集めるゲーム!
集めたステージの記録を[リストア/復元]することで、元の状態に戻すことが可能!
ジャンルとしては2Dのパズルアクションゲームです。

あまり既存のゲームでは見かけないシステムなので、ゲーム内にチュートリアルステージがあります。
その他のメインステージも10以上あるのでぜひプレイしてみてください! ちなみに全クリアのプレイヤーは10%前後。

申しわけ程度ですが、タイムアタックランキングもあります。


チーム開発を経験、あわよくばゲームが完成すればOK

ブログのネタにと、毎日作業ログ取ってたらかなり長ったらしくなってしまいました! テキトーに流し読んでください。
怒涛の1週間+αを振り返ります。

0日目(開始前)

イベントでお会いしたことはありましたが、改めてかるく自己紹介とスキルを共有。たアケイクさんはかなり色んなゲームをやってきてる感じです。スキルや得意なこと、作るゲームの傾向はお互いに作品を知っているのでなんとなく把握。二人とも個人ゲーム開発者ではありますが、チーム開発の経験はあまりありません。 というか自分はゼロです。 とりあえずチーム開発を経験して、あわよくばゲームが完成すればいいね、ダメだったらぱぱっと解散〜くらいのスタンスで挑むことにしました。

お題発表直前、unityゲーム開発者ギルドのslackの場をお借りして、チーム開発用のチャンネルを作りお題発表に備えました。パブリックチャンネルなので、二人のやり取りは全員に見られてしまうなかなか恥ずかしいチャンネルです。(途中から慣れた、というか見られてるのも結構楽しかった)

発表されたお題は「あつめる」! これはいいお題。。。
とりあえずそれぞれゲームアイデアを出せるだけ出していきます。ゲームアイデアはテーマと表現ユーザーの行動メカニクス(実現方法) の3軸で構成。たアケイクさんが参加した「ゲームジャムで役立つ超速ゲーム企画」で教えてもらったメソッドらしい。こういう体系的なアイデアの出し方があると考えやすくていいですね。

自分がいくつか出したゲームアイデアの例

  • テーマと表現
    光をあつめる
  • プレイヤーの行動
    鏡の反射を利用して光源からの光を一箇所に集める
  • メカニクス(実現方法)
    ステージクリア型パズル
  • テーマと表現
    新興宗教、信者を集め
  • プレイヤーの行動
    教祖になって信者に導きを与える
  • メカニクス(実現方法)
    パズルアクション
  • テーマと表現
    石を特定の位置にあつめる
  • プレイヤーの行動
    画面上にあるたくさんの石をできるだけゴール付近にあつめる(遠くから投げると時間短縮できるけどゴールに近づけるのが難しいジレンマ)
  • メカニクス(実現方法)
    見下ろし型のカーリングみたいな

企画的な頭の使い方は結構苦手意識がありました。今までのunity1weekはここにあまり時間をかけていなかったので、アイデアを言語化するのはよい経験になりそうです。


1日目(月曜深夜)

月曜24時でタイムアップ。最終的に二人で30本近くのゲームアイデアが出ました!ここから更に「実現可能性」「テーマのインパクト、要素の納得度」を中心に案を2つまで絞ります。
「この案は1週間で厳しいのでは?」「この案はもう一工夫欲しい」などなど、議論は白熱! ボツにした案を再び検討したり、それぞれ図を描いて企画を説明しあったり。「これで行こう!」と案が決まるまで3時間半掛かかりました。

これに決定!(たアケイクさんの案)

  • テーマと表現
    ステージの記憶(記録)をあつめる
  • プレイヤーの行動
    ステージ内で写真を撮るとその時のブロック配置などが写真に記録される。その写真を使うと写真がなくなってステージの状態が記録した時点のものに戻る。これをつかって先に進む。
  • メカニクス(実現方法)
    2Dパズルアクション

分担はたアケイクさんがプログラム、自分がグラフィック、仕様等は都度Slackで話し合っていく形に。
明日からそれぞれ自走できるように、ざっと仕様を決めてこの日は終了。作るものが決まって一安心!


2日目(火)

この日の夜には、さっそくテストタイプが仮グラで動かせているところまで作られていました!早いっ!!(どうみても配管工なので掲載は自重)

自分の方はとりあえずマップチップをざっくり作っていきます。最初に作った絵がこちら。

マリオの地下エリア感ある

雰囲気あるけど、また暗いゲームになってしまいそう(前回の1weekはBGMも相まってめっちゃ暗い作品になってしまった)

で、もう一案。

ハードブロック、可動ブロック、落ちる床、スパイク、ドア、カギなどなど

レトロ感あってかわいいしこれに決定。 可動ブロックは左右に動くことが分かるように、スパイクは落下してくるのが分かるように、落ちる床は他ブロックより厚さを薄くすることで不安定感を、見た目から想像できるようなデザインにしています。
この日も早朝5時まで作業をしてしまう。。。unity1week、意外と体力勝負。


3日目(水)

疑問に思ったことやアイデアはとりあえずslackの開発チャンネルに投稿しておくことに。雑にでも書いておくと議論の叩きになります。ただタイムライン形式なので保留のまま流れてしまうこともあり、チームで使えるようなタスク管理ツールを導入したほうが良かったかも。

開発の方はいくつかのギミックが組み込まれた状態になっていました。このゲームのコア機能「レコード/リストア」、そしてレコード対象となる「落下スパイク」「可動ブロック」が動いていて、既にゲームっぽい感じ!動くものをみると仕様をより具体的に詰めやすくなります。

開発中はこいつを「カメラこぞう」って呼んでた

自分はキャラクターデザインとそのアニメーションの作業。最初はヒトのキャラでしたが、記録/撮影するということで映画泥棒風キャラに(たアケイクさんの案)。 アイデアがカジュアルにもらえるのもチーム開発のいいところ。
走るスプライトアニメーションは、今まで4フレームでしか作ったことなかったけど、これは14フレームです。 せっかくグラ専任なのでちょっと時間かけて作りました。unity1weekはサムネ映えも重要なので、このGIFアニはそこで目立ってほしいという思惑も。

REC

タイトル候補を適当にslackに挙げていたら「REC」に決定!シンプルイズベスト。
ささっとロゴも作りました。 カメラこぞうの目であるレンズと、スラング的な「●REC」をイメージ。


4、5日目(木、金)

キャラのアニメ、エフェクト、マップチップを完成したものから開発側に回していきます。分かりやすいように資料を添えて共有。この辺りはオペレーション的な作業なので、ささっと終わらせられるように細かめに指示を書いておきました。

素材ごとにこういう画像資料を用意、分かりやすいと言ってもらえてよかった

ゲームの仕様がより具体的になってくると、いたるところで新たな仕様問題が生まれます。アイテムはレコード対象になるか、フィルムは使い捨てか、カギを使ってドアを開けるタイミングはいつか、複数のレコードからどうやってリストア対象を選ばせるか、可動するブロックを積むとどうなるか、落下中の可動ブロックをレコードするとどうなるか、などなど・・・。
「ゲームやテーマに沿った納得感のある仕様か」「パズルアクションゲームとしてより面白いか」を軸に議論して一つずつ決めていきました。チーム制作ではこういった合意を取る場面が多々あるので、一つのフワついた仕様を決定するのに数十分から1時間程度かかることもありました。

またこの辺りから並行してステージも作成。結構複雑なパズルなので頭を使います。


6、7日目(土、日)

休みに入り、ラストスパート!!
残グラフィックの準備が終わって、ゲームのスタート/リザルト周りの遷移、BGM/SE選びを行っていきます。

また引き続きステージも作成していきますが、これがめちゃくちゃ難しい!
徐々にレコード回数が増えていく歯ごたえを楽しんでほしいので、レコードが1回のステージ、2回のステージ、3回のステージがそれぞれ必要です。また、当たり前ですがパズルとしてより魅力的であることも重要。更に今回作っているのは「パズルゲーム」ではなく「パズルアクションゲーム」であることを意識して、アクションとしての引っ掛かりも随所に組み込んでいきます。 そして、(言語化がむずいんですけど)ステージのキャッチーさというか、ステージの見た目の面白さというか、ステージを説明する際に「ピラミッドみたいなステージ」「あの橋のステージ」「青い階段のステージ」のように印象に残るようなステージにしたいという想いもありました。

左は道中っぽさをイメージしたステージ、右は見た目のキャッチーさを意識したステージ

「難易度の高いステージにしよう」という自分の悪い癖を抑えつつ、どうしたらユーザを上手くゴールへ誘導できるか考えながらあーでもないこーでもないとエディタ上で格闘してました。
(が、想定した解き方以外の解法が存在するステージを作っていたことがリリース後発覚。。。めちゃくちゃ悔しい。。)

開発のたアケイクさんはだいぶ目が回ってそうでした。可動ブロックの実装でだいぶ苦戦中。
ゲームジャムでのチーム開発において、担当領域の作業量が均等に分かれるってのはなかなか難しそうです。ゲームシステムによって、開発の比重が重かったり、グラフィックの量が多かったり。今回は前者で、たアケイクさんは遅れて申し訳ないなーって思ってそうだったし、自分も難しいとこ押し付けてしまって申し訳ないなーという気持ちでした。こればかりはしょうが無いですね。 とはいえせっかく面白そうなゲームができそうなので、とりあえず遅刻を視野に入れつつ当初の予定通りの内容でリリースしようってことで合意!

遅刻を決め込むと急に心が軽くなりました。一度キメるとやめられない味です。(ふたりとも前回も遅刻組)


延長戦

この頃になってようやくRECにおけるステージ作りのコツが掴めてきました。遅い。。

ランキング機能はnaichiさん(主催者)が作られているオンラインランキング機能を利用。自分の方でUnity上でデザインを適応したものをPackage化してたアケイクさんに共有しました。 こういう時デザイナーもUnityが触れるのはいいですね。

デザインをゲームと合わせるだけで結構雰囲気出るのでおすすめ

「神は細部に宿る」を信じる自分は、ゲームのコアな体験に絡んでこない「キャラクターの汗」「走る時の土埃」「背景の壁掛け松明アニメーション」「前景の草」「タイルマップの下部だけフェードアウトにしたい」などなどをつい拘ってしまいます。ゲームジャムみたいな短期決戦でやることではないのですが、だからこそこういうところでプレイしてくれたユーザに「おっ」という小さな驚きを残せたらという想いです。。

めっちゃ小さいけど背景が動いているだけでクオリティUPすると思う

可動ブロックの実装で目が回っているはずのたアケイクさんですが、こちらが出したデザイン要件は全部実装してくれました。神か。

そんなたアケイクさんのめちゃくちゃ面白いゲームアプリです(唐突にCM)

木曜日の夕方。たアケイクさんがチュートリアルステージ + メインステージを組み込んでくれてほぼほぼ完成。何度かテストプレイをしつつ、ギリギリまでクオリティをアップさせるべく調整やバグを潰していきます。

そして。

REC (unityroomへ)

木曜の夜に無事投稿することができました!
この日は死んだように眠りました。


リリース後

プレイしてくれた方から色んなコメントや感想のツイートをいただきました。ステージ設計ミスや不具合の声がぞくぞく上がってきてしまいましたが、みなさん結構楽しんでくれているようです。 たアケイクさんがこっそり仕込んだ隠し要素もかなりの人が発見してて嬉しかった!

そして昨日、unity1weekの評価フェーズが終了し、 RECが総合1位をいただいていました!
今まで以上に全力を出した作品だったので、めちゃくちゃ嬉しいです。 プレイしてくれた皆さん、ありがとうございます!

とはいえ暫定なので記念にスクショ

操作性がちょっと低めですね。 リストア操作はまだまだ改善の余地があったように感じているので、そのあたりが評価に響いたのかな。


summary

初めてのチーム開発でしたが個人的には結構上手くいったのではと思います。ともすれば完成すらしないかもしれないチーム開発ですが、しっかり形になって結果までついてきたので一応成功と言っていいでしょう。

そもそもチーム開発経験が少ない者同士だったので、コミュニケーションの取り方が一番の難関かなとイベント前は不安でした。 完全リモートだったのは、コミュ障の自分にはむしろありがたかったくらい。しかし蓋を開けてみれば、やり取りで何かストレスを感じたり言いたいことが言えないような状況では無かったです(たアケイクさんもそうだったかはちょっと分からない!)。 たアケイクさんは「このUIもっとわかりやすく出来ない?」と言ってくれたり、自分が「この操作感だとミスが起きそうなのでこう変更して欲しい」と言うこともできました。 逆にお互いがそれぞれの自身の成果物に対して「これどっちがいい?」「違和感あったら教えて」なども率直に言い合えていたので、チームワークはなかなか良かったんじゃないかなと思います。

4日もオーバーしてしまいましたが、「あわよくば完成すればOK」という気持ちだったはずが、結局二人とも「面白いゲームを作りたい」という気持ちになってしまった結果かなと。遅刻はよくないですけどね、ちょっと反省。。。

Global Game Jamのような初対面の人と組むゲームジャムはなんか難しそう!という人は、同じくチーム開発をやってみたそうな知り合いを見つけて声をかけてみてはいかがでしょうか。はじめてのチーム開発にもunity1weekはおすすめです!48時間だと短いし、長期でチーム開発はかなりハードルが高そうだし、1週間はかなりちょうどいいスパンでした。

(Switchとかで出せないかなー。。。)

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