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DESIGN & DEVELOPMENT
トアルボクスとクォータービューゲーム
Ryosuke

トアルボクスとクォータービューゲーム

今月頭から開催されている unityroomアドベントカレンダー2018 に参加させていただきました。 25日連続でゲームをリリースするという企画で、私が担当した12/6のゲームが昨日から公開されてます。

そのゲームの紹介と振り返りで今年最後のブログにしたいと思います。


トアルボクス

トアルボクス (unityroomへ)

マップを歩いて色んな“モノ”や“ばしょ”を見つける、クォータービューの探索ADVゲーム! (のプロトタイプ版!)

アルバムにある4枚の写真。そこに写っている場所を見つけて、同じ場所で写真を撮るゲームです。 結構前からマップの仕組みだけ作っていたのですが、このプロトタイプを作ってるうちにようやく企画が固まってきた気がします。ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドのウツシエの記憶とか、 GRAVITY DAZE2 のトレジャーハントとかがすごく好きで、 この「さがす」系を中心にしたゲームにしたら面白いかなと。

とりあえずリリースできてホッとしました。 10分くらいの短い作品ですが、是非遊んでみてください!

シャッターを切る動作があり、そのスクショをツイートもできます。 (naichiさんの ゲーム投稿サイト unityroom専用、WebGLからツイートするためのサンプルコード を使用)


クォータービューの開発

気軽に始めてしまったドット絵のクォータービューゲーム作りですが、結構大変でした。

アセットストアにはIsometric系のエディタ拡張がいくつか販売されています。 クォータービューのマップチップもあるので、マップを作るだけならすぐできるかと。 個人的には Isometric Builder が、マップ作りしやすくて良かった! かなり凝った作りになってて、慣れるのには時間がかかるかもしれません。 マップチップ毎に1マスずつ移動するシミュレーションゲームみたいなのにはいいかも。

その他のエディタ拡張もいくつか触ってみましたが、自分がやりたい事ができなかったり、マップチップのソーティング(描画の順番)に問題があったりで、なかなか満足いくものがありませんでした。 2Dゲームなのにカメラに角度がついてるのも、カメラ移動がしづらくて個人的にNG。(= ProCamera2Dが使えない)

上記は Ultimate Isometric Toolkit を使用。 そもそもドット絵で作られることを想定されていないので、scaleやpositionが整数倍でなく、マップが滲みます。(この件は、使い方次第でどうにかできたかも。ただ自力で解決方法はわからず断念)

で、エディタ拡張の勉強も兼ねて自作することに↑ 描画法自体は非常に単純で、マップの奥行きをZ軸として GameObject を配置していくだけです。購入したエディタ拡張も大まかな描画法はこれ。 衝突に関しては、その GameObject の位置に Box Colliderを斜めにして配置(傾斜角はクォータービューのカメラの傾きから計算)すれば、一応それっぽくマップが完成します。

3Dの球体を落としてもきちんと衝突しますが、マップチップの境目などではソーティング問題が発生します。 この描画の不具合対応が果てしなくて……袋小路というか、対応するたびに他の不具合に当たって、いつまでたっても完成しませんでした。

上記は Collider 2D に変更して再度作ったもの。 作成するマップに制限はありますが、大きな描画問題は減りました。 要件満たすことより、とにかく完成するほうが大事! キャラがジャンプしたりアクション要素が多い場合は3Dでやったほうがいいかも、今回は作りたいモノがADVなので2Dで十分です。 トアルボクスのマップはこの2D版で作ってます。 衝突系にバグがあるようで色んな方に報告いただいていますが、これは Collider の調整で解決できるはず。

大まかなマップの仕組みは完成しましたが、課題もたくさん見つかりました。 クォータービューの開発、ひじょーーに面倒ですが来年も引き続きがんばります。


summary

2018年も残り1ヶ月切りました。

今年は、Unityやドット絵を使ってゲーム開発という新たな趣味が出来て、非常に充実した年でした。 2月、6月、9月、11月とunity1weekに参加して4本のゲームをリリース、そしてプロトタイプですが今月も1本、計5本のゲームを作ったことになります。 自分で言うのもあれですが、すごいですよね……。

ダイマですが、 ゲーム開発初心者の方は Unity1週間ゲームジャム に必ず参加しましょう! 完成させる力が身につきます。 トアルボクスも u1wgj に参加してなかったら完成してないです。 そして何度も参加したことで、少しずつですが、スキルも上がってるんじゃないかなぁと。


あと、ここにも参加しました↑ u1wgj 主催の naichiさんが作られたコミュニティ。

みなさんスキルもバラバラ、その習熟度もバラバラですが楽しいです。 自分の知らない用語や技術の会話が飛び交いますが、そういうのを常に浴びられる環境って貴重かも。特に仕事でゲーム作ったりしない人にとっては。わけわからなくても、とりあえずそういう会話は目を通すようにはしてます。 初心者も気軽に質問してよい空気だと思うので、おすすめです。

今年はこんな感じでした。 良いお年を!